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21世紀を迎えて、金光教は、「金光教宣言」を表明いたしました。
 20世紀は、人類の生存にかかわるさまざまな問題の起きた時代でありました。二度の世界大戦で多くの尊い命が奪われ、今もなお、世界の各地で紛争が相次いでいます。また、科学技術のめざましい進歩は、人間の生活に便利さと快適さをもたらした反面、地球的規模での環境破壊や南北問題といわれる経済格差をまねき、飢餓や貧困などの問題を引き起こしています。

 わが国では、物質的には大変恵まれましたが、合理化と競争社会の中で、人々は自己中心的なあり方におちいり、こころの喪失といわれる社会現象を生み出しています。
 このような多くの問題を抱えながら、私たちは新しい世紀を歩み始めました。世界中の一人ひとりが幸せに安心して暮らしていけるために、人間はどのように生きればよいのでしょうか。


 人間は、自分の力だけで生きているのではありません。
自分のいのちを見つめたとき、そこには、そのいのちを生かそう、育てようとする、自分の力を超えた大きなはたらきがあることに気づくはずです。

 たとえば、お米にしても野菜にしても、太陽の光、空気、水や土の養分というものがあってこそはじめて生育します。そして、そのような自然の恩恵を受けた食物を食べて、私たちは生きています。また、科学や医学の進歩は、細胞や遺伝子のレベルで人間のいのちまでも操作することができるようになりました。しかし、いのちそのものを生み出すことはできません。

 つまり、私たちは、自分の力だけで生きているのではなく、みな「大いなる天地」によっていのちを授けられ、生かされて生きているお互いであり、私たちのいのちは、「大いなる天地」につながっているのです。

 私たちが、そうした「大いなる天地」につながっているもの同士であることを自覚することによって、互いに認め、尊び合える世界が生まれてくるのです。


  金光教の教祖・金光大神は、神と人間との関係を「人間あっての神、神あっての人間」と説いています。人間は「大いなる天地」、すなわち神に生かされており、人間がこうした自覚に立つことによって、神もまた、神としての生きたはたらきを現すことができるのです。この関係を、金光教では「あいよかけよ」といいます。

 神と人との関係にとどまらず、人と人、人と万物との間においても「あいよかけよ」の関係が成り立ちます。動物や植物も、人間と同様に天地につながり、そのいのちを分け与えられており、また、生命を持たないものも、天地の中身であるのです。その意味で、万物に対しても、感謝の念と謙虚さをもつことが大切です。

 私たちは、神と人との「あいよかけよ」を基にして、人と人、人と万物がつながりあう関係を自覚し、お互いが天地の中の存在として、共に生きていこうとする世界を生み出し、平和な21世紀になることを願ってやみません。
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